男女間の離婚、破局を描いた映画は世の中にたくさんありますが、今回は親の離婚というものを子供の視点になって考えられる映画、そこに立ってみたらかなり深刻な問題を今の日本に提起される映画をご紹介します。
以下に紹介する映画を観て、
“こんなドロドロした人間関係なんて自分とは関係ないよ”
“人の家庭のことだから関係ないかな”
と思ってしまう方も多いのかもしれません。
昨今、日本の経済下降がもたらす人口動態への影響は明らかで、賃金の上がらない若者の将来への不安からの結婚離れが社会問題になっています。
そしてこの国(日本)の単独親権制度により、離婚裁判などになってしまった場合、子は強制的にどちらかの片親と引き離されてしまいます。
その結果、両親の背中を見れずに育った子供は、父親と母親に育てられた子に比べて、将来〝結婚〟に興味を示さなくなってしまうといいます。
両親の離婚により、結婚に興味を示さなくなってしまった若者1人につき、それに影響され同様に結婚への関心が薄れてしまう若者が10人増えるというエビデンスもあるようです。
ただでさえ少子化に歯止めが効かなくなってしまった日本、経済的な将来の不安から結婚に踏み切れない若者が増えています。
その若者が、さらに親の身勝手な離婚の影響で将来の結婚にすら興味が持てず、日本の人口回復の兆しが見えない状態が続いてしまったら。。。
この国(日本)はどうなる。。。。
今回はそんな日本の親世代が鑑賞したら子の養育の参考になる映画を5つ選んでみました、経済から司法まで兎にも角にも、国(単独親権の日本)には頼ってられない時代が来てしまっていると筆者は思っています。
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以下に紹介する映画は、日本の夫婦が単独親権制度の中で離婚しても、子供が両親の愛を受けながら養育を学べる映画だと思います。
子供の共同養育を直に参考にしたい作品から、片親で育ってしまったことで起こりうる犯罪を描いた作品まで様々です。
日本の未来を担う子供達のために。。。
夫婦が万が一離婚しても、子どもの健全な共同養育はこの日本でも決して不可能ではないことを知っていただきたい。
離婚後の子供の養育環境理想型
6才のボクが、大人になるまで。
2014年 アメリカ
メイソンは、テキサス州に住む6歳の少年。キャリアアップのために大学で学ぶと決めた母オリヴィアに従い、姉と共にヒューストンに転居した彼は、そこで多感な思春期を過ごす。父との再会、母の再婚、義父の暴力、そして初恋。環境の変化に時には耐え、時には対応しながら、静かに子供時代を卒業していく。皆でオースティン近郊に移ったメイソンは、ビールの味もキスの味も失恋の苦い味も覚えていくのだった・・・。
Filmarks
共同親権制度のリアルが色濃く描かれたアメリカ映画
両親の離婚、父との再会、母の再婚、義父の暴力、初恋、母の再々婚、
環境の変化に耐えて成長していく6歳のメイソンJr.が18歳になるまでの物語。
1つの家族を同じキャストで12年間撮影し続けたアメリカのヒューマンドラマです。
アメリカの映画評価サイトで歴代作品の中でも5位というとんでもない記録のこの作品(2021/06/23時点)ですが、レビューを読むと日本では、「退屈だった」とか「非現実的すぎる」とかあまりパッとしない評価のようです。
共同親権が確立されているアメリカ(制作国)やその他の先進国と、時代遅れの日本(単独親権制度)との感受性の違いが日本でのレビューや評価に表れているのではないのかと思います。
離婚後も共同親権であれば、この映画のように両親の愛情を受けながら子供を養育できるという
で成人になることができるという離婚後の理想の形ですね。
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別れた親、子を会わす親、ごく普通のやりとり
海辺の家
2001年 アメリカ
42歳の建築デザイナーが余命4カ月と宣告され、離婚した妻のもとで暮らし、父に反感を持つ16歳の息子とともに、父の住んでいた家を建て直そうと決意する。ふたりは親子の絆を回復することができるのか。監督は「ロッキー」などの製作を経て「真実の瞬間」で監督デビューしたアーウィン・ウィンクラー。脚本は「恋愛小説家」のマーク・アンドラス。撮影は「ディア・ハンター」などのベテラン、ビルモス・ジグモント。
映画.com
離婚し独り身の男ジョージは、4ヶ月の余命宣告をうける。
ジョージは父の代から住んでいる海の前のボロ家を壊し、元妻の新しい家族と別居しグレている一人息子サムを無理矢理連れ出し自ら新しい家を建て始める。
男ジョージが歩んできた人生
ジョージとサムの周りに集まる人達によって新しい家は完成するが…
いろんな人の心に突き刺さるこの感動するストーリーと不可能ではないことを実現しているようなこの作品の全ては『共同親権』のアメリカだからなしえた事。
『単独親権』の日本ではまずこの手の映画作品を作ることは無い。
そして作ろうとしてもフィクションにもならない嘘になるので存在していないのでしょう。
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日本の単独親権制度が招いた悲劇
MOTHER マザー
2020年 日本
ゆきずりの男たちと関係を持つことで、その場しのぎの生活をおくる自堕落で奔放な女・秋子。しかし、彼女の幼い息子・周平には、そんな母親しか頼るものはなかった。やがて寄る辺ない社会の底辺で生き抜く、母と息子の間に“ある感情”が生まれる。そして、成長した周平が起こした“凄惨な事件”。彼が罪を犯してまで守りたかったものとは——?
Filmarks
日本の単独親権制度の闇がもたらした実話を元に作られた作品。
2014年に実際に起きた川口祖父母殺人事件を元に作られたのがこの映画『マザー』、日本が共同親権を導入していれば確実に防げた事件。
凄惨な事件が元になっているだけに観るに堪えない映画だが、この映画の発しているメッセージに関してはとても共感する。
親権や子の片親阻害など日本が抱える闇の問題までが描かれていて非常に日本の親権問題の闇を考えさせられる作品。
この作品で長澤まさみさんが日本アカデミー賞 最優秀主演女優賞、奥平大兼さんが日本アカデミー賞 新人俳優賞を受賞したのは記憶に新しい、他にも阿部サダヲさん、子役の郡司翔君、他の役者さん達もプロの魂の演技、本当に素晴らしかった。
2020年のパラサイト、2021年のノマドランドもそうだが、その国の実情を伝える映画はやはり人の心を掴む、というよりかは人の心に突き刺さる、そういった映画が受ける好評価に疑いの余地はない。
この物語では、周平の父親が少しだけ登場する、
周平の父は「お父さんと一緒に暮らすか?」と
周平に聞くが毒母に洗脳されている周平は
「お母さんと一緒にいる」
と言ってしまう、、、
毒母に洗脳されている子にこれを言われたら父親としてはもうどうすることもできません、というかできないのです。
現行の日本の〝片親親権制度〟では親権のない父親が無理矢理連れて行ったら逮捕(注意では済まされないです)されてしまうのですから…
そしてその後、母の命令で周平はためらいもなく祖父母を刺し殺してしまうのです。。。
主要先進国25ヵ国の中で単独親権なのは日本、インド、トルコだけです。(2022年現在)
なかでも日本の片親親権の制度は明治時代、まだ江戸時代の名残がある頃の
〝家事育児は女がやればいい〟
という家父長制の影響だと聞きます、それがこの現代令和の時代まで司法に未だに残ってしまった結果このような凄惨な事件が起きてしまったのです。
もしこの日本が世界基準に沿った〝共同親権制度〟を取り入れていたら、この映画の周平君は父親の監護によって救えたでしょう、もちろん祖母と祖父の命も。。。
日本に〝共同親権制度〟があればこのような凄惨な事件は防げたという皮肉が、父親をあの1シーンだけ登場させることによって猛烈に表現されている。
私は世の中に日本の親権問題の実情を効率的に広めてもらえる媒体が映画だと思います。
勝手な推測ではあるが大森監督は本当は『シングルマザー』という題名にしたかったのでは、と思ってしまう。
幸せではなかった夫婦の別れの形
幸せの答え合わせ
2019年 イギリス
イギリス南部の海辺の町シーフォード。近くの崖下には「ホープ・ギャップ」と呼ばれる入り江が広がり、美しい景色が散策する者たちの心を癒してくれる。この町で暮らすグレースとエドワードは、もうすぐ結婚29周年を迎えようとしていた。仕事を引退したグレースは詩集の作成に時間を費やし、エドワードは高校で教師をしている。独立して家を出た一人息子のジェイミーが久しぶりに帰郷した週末、エドワードは突然、「家を出て行く」とグレースに別れを告げる。その理由を聞いて耳を疑うグレースとジェイミー。絶望と怒りに支配される母を支えるジェイミーも、自身の生き方や人間関係を見つめ直していく。3人それぞれの痛みはしかし、思いもしなかった明日を連れて来る──。
Filmarks
離婚する老夫婦とその息子、このどんな試練も、幾つ歳を重ねても、辛いのは変わらない、でも3人が前に歩いて行かなければならない意味がわかったような気がします。
子の親権や養育云々よりも、最終的に息子ジェイミーが両親の離婚に際し父と母どちらにも配慮していることが素晴らしい映画、息子ジェイミーの性格が共同親権国イギリスならではなのだと感じることができる作品。
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自分勝手なシングルマザーが招いた恐怖
アオラレ
2021年 アメリカ
美容師のレイチェルは今日も寝坊。あわてて息子のカイルを学校へ送りながら職場へと向かうが、高速道路は大渋滞。度重なる遅刻に、ついに首となる。最悪の気分のまま下道を走るが、信号待ちで止まると、前の車は青になっても発進しない。クラクションを鳴らすがまだ動かない。イラついたレイチェルが追い越すと、つけてきたドライバーの男が「運転マナーがなっていない」と言う。レイチェルに謝罪を求めるが、彼女は拒絶して車を出す。息子を学校に送り届けたものの、ガソリンスタンドの売店でさっきの男に尾けられていることに気づく。店員は「あおり運転の常習犯よ」と警告。車に戻ったレイチェルはある異変に気付いた。が、時すでに遅し。信じられない狂気の執念に駆り立てられた男の“あおり運転”が、ノンストップで始まるのだった―
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日本でも問題となっている車のあおり運転、身近にあるこの問題も自身が事故やトラブルを起こさない限り、深く考えることは無いのかもしれないですよね、
この映画、サイコパスな男と身勝手なシングルマザーという構図での脚本ですが、このように言葉で書くとサイコパス男が〝悪〟でシングルマザーが〝正〟のように思うでしょう、確かに作品の軸である〝あおり運転〟に関しては間違いないのかもしれません。
しかしそこに至るまでの2人の過程が映画で描かれていることと、日本で多発しているシングルマザーによる子への虐待事件を念頭におきながら鑑賞するとどちらが悪いのか一概には言えなくなるかも…
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まとめ
今回は今世界中で問題視され話題になっている日本の古き悪しき〝単独親権制度〟について、日本と世界がどれだけ違うのか、これからの日本には世界では常識とされる〝共同親権〟が絶対的に必要な理由がわかる映画作品を5作品紹介しました。
6才のボクが、大人になるまで。は離婚した夫婦それぞれの2つの新しい家族が元親の子の卒業パーティーをするシーンが描かれています、これは共同親権導入国のアメリカだからなし得ることができる〝子の共同養育〟の素晴らしい姿です。
一方、MOTHER マザーでは金と生活のために男に寄生し自堕落な生活をし暴走するシングルマザーとその毒女に洗脳された子がお金のために最後に凄惨な事件を起こすという単独親権制度の日本の闇が如実に描かれています。
単独親権制度の日本では近年このMOTHER マザーのような凄惨な事件が多数起きています、シングルマザー(もしくはその彼氏みたいな男)が子に対して起こす虐待のニュースが多く流れているのは周知の事実です。
日本の将来を担う貴重な子供、その日本の子供達が育つ環境は共同親権導入が必須であることがこれらの映画作品を観て少しでも皆様に伝われば幸いです。
最後までお読みいただき有難うございました。
GB
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