最後の青い空は。。。 映画『すばらしき世界』レビュー

人生の大半を裏社会と刑務所で過ごした男の再出発の日々を描いた映画です。

なんといっても役所広司さんの演技が主な見所ですが、特に役どころの絡みで使う福岡弁とも相まって演技の迫力には凄いものがあります。

この映画こんな方におすすめ! ~鑑賞のススメ~

  • 短気を改善したい方
  • 人生の再起を図る方
  • 人生をあきらめたくない方

作品あらすじ

役所広司演じる三上正夫は過去に殺人を犯し13年の刑期を終え旭川刑務所から出所する。

喧嘩っ早く瞬間湯沸かし器みたいな性格の三上だが優しくて困っている人を見て見ぬふりをしない馬鹿正直で真っ直ぐなところも持ち合わせた男でもある。

レビュー

出所後の三上を追って番組を作ろうとしているテレビ制作プロデューサー、それを利用して母を探そうとしていた三上との信頼関係が徐々に変化していく様子はこの映画の見所のひとつです。

そしてなんだかんだ三上の人柄で応援者が1人2人とできてきます、これは普通に娑婆で生きている人間でもここまで信頼される人はあまりいないでしょう、これは完全に三上の長所なんですね。

全力で母探しをしたかったであろう三上には年齢的にもとにかく時間がないんですね、仕事や人間関係など社会に適応する時間がね、時間が無情に過ぎていく、三上は必死に頑張る。

映画を観ているとどんどん三上を応援している気持ちになっていくので、最後は本当にやるせない気持ちになってしまいました。

最後に映される青い空、

あの空は三上が最後に見上げた空だったのか。。。

まとめ

この同時期に上映されている先日観た映画『ヤクザと家族』でも描かれていたが、現代は暴対法による反社会的組織に対して目まぐるしく変化する時代へ移行しており、この映画でも娑婆に放り出された三上はそんな風当たりの強い世の中で生き別れた母と会える日を希望に生きていこうと必死に頑張るという

およそ30年前の『身分帳』という小説から実在の人物をモデルにして現代版として映画製作した作品のようです。

すばらしき世界、本当に素晴らしい映画でした。

 

※『ヤクザと家族』でヤクザ役だった北村有起哉さんが福祉事務所のケースワーカーの役で出ている、ある意味同類分野の映画で同時期にこれだけギャップ差のある役が観れるのは面白かったです。

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