映画『レミニセンス』感想・解説(ネタバレあり) 記憶のトリックが生み出す恋愛SFサスペンス

〝レミニセンス〟とは記憶潜入のこと。

舞台であるマイアミは水に支配され、ある陰謀が存在するという。

記憶潜入(レミニセンス)エージェントとは、どんな捜査をするのだろうか??

主人公ニック演じるヒュージャックマンはどんなパフォーマンスを見せてくれるのか、非常に楽しみです!! 

映画『レミニセンス』公式HP

この映画こんな方におすすめ! ~鑑賞のススメ~

  • SF作品好きな方
  • 時間軸トリップ物が好きな方
  • 驚愕の伏線回収が好きな方
  • ノーラン作品が好きな方
  • 恋愛映画が好きな方

作品あらすじ

全世界渇望のハリウッドSFサスペンス。

超大作都市が海に沈み、水に支配された世界で、〈記憶潜入エージェント〉として暗躍するニックに、検察から仕事が舞い込む。

新興勢力のギャング組織の男が瀕死の姿で発見された。

彼の記憶に潜入し、ギャングの正体と目的を掴めという依頼だ。

彼の記憶から映し出された、事件のカギを握る謎の女性メイを追って、多くの人々を記憶潜入(レミニセンス)するニック。

だが、膨大な記憶と映像に翻弄されたニックは、予測もしなかった陰謀へと巻き込まれていく──。(Filmarksより)

予告編

映画レミニセンス公式より

キャスト

ニック・バニスター – ヒュー・ジャックマン

退役軍人、記憶潜入捜査官レミニセンス


メイ –レベッカ・ファーガソン

事件のカギを握る謎の女性


エミリー・“ワッツ”・サンダース – タンディ・ニュートン

ニックと共に働く仲間、退役軍人


セント・ジョー – ダニエル・ウー

麻薬の流通を取り仕切るギャングのボス

サイラス・ブース-クリフ・カーティス

麻薬組織とつるんでいる汚職警察官

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解説・感想 ネタバレあり

映画『レミニセンス』は気候変動により海面上昇し水没しかかっている都市マイアミが舞台です。

ここからネタバレ含みます

↓↓

作中ではこの気候変動での大きな影響として、〝国境での戦争〟〝あまりの暑さに人々は昼間寝て夜活動する生活になってきている〟としていることを情報整理しておきたいところだ。

ただ戦争についての詳細は明確にされておらず漠然とした情報でしかない、おそらくこの戦争というのは気候変動からくる海面上昇が人類の居住地を圧迫し移民などの流入が発端となって起こった居住地をめぐる戦争ではないかと考察する。

戦争が終わり人々はこのまま徐々に水に沈んでいく世界を目の当たりにして絶望を感じていた、そしてある装置を使い幸せだった過去の記憶に依存するという社会現象が起こっていた、その中毒性は麻薬以上とも。。。

作中舞台

作中舞台となっている水没しかけている都市は、アメリカ合衆国 フロリダ州 マイアミです。

〝バニスター&アソシエイツ〟と記憶潜入装置

〝バニスター&アソシエイツ〟はニックの会社、相棒であるワッツと記憶潜入装置を使い、顧客が望むあらゆる記憶を追体験させるサービスを提供している、ニックとワッツは二人とも退役軍人である。

元々この記憶潜入装置は戦争中に尋問用として使用されていたものを活用している。(今ではライバル会社が最新型の装置も開発しているようだ。)

顧客の記憶は頭部に装着したリングからメイン装置を通じてプロジェクターから3Dホログラムに映像化される、そしてその記憶はメモリーカードに保存できるというもの。

記憶潜入装置のルール

記憶潜入装置を使用する際の注意すべき重大なルールが3つある、

ルール1 潜入した記憶は、対象者が五感で体験した世界すべて。

ルール2 同じ記憶に何度も入ると対象者は記憶に飲み込まれ、現実に戻れなくなる。

ルール3 記憶から、事実と異なるものを植え付けると、対象者は脳に異常をきたす。

メイとの出会い

ある日バニスター&アソシエイツに鍵を無くしてしまったという一人の若い女性が訪れてきた、依頼から装置にかけ記憶をたどり鍵を見つけたのですが、

その女性はイヤリングを忘れていきニックは女性の記憶で観た彼女が働いているバーへ届けるのでした。

彼女の名はメイ、ニックは彼女と恋仲となり幸せな日々を過ごしていたのですが突然姿を消してしまいます。

ミッション

失踪したメイの所在はわからないままニックはメイと過ごした記憶に依存する日々を過ごしていた。

そしてそんな時、検察から一つの依頼がくる、瀕死の新興勢力ギャング組織の男の記憶からギャングの正体と目的をつかめというもの。

そしてこの瀕死のギャングの記憶には、メイの姿が映し出されていた。

ニックの前に映し出された記憶の中のメイは、ニューオーリンズの麻薬王セント・ジョーと親しくする姿だった。

ニューオーリンズとマイアミの危険な裏社会を探りだしたニックは、やがてメイが彼に近づき失踪した本当の目的をつきとめます。

単身でニューオーリンズのセントジョーのアジトに乗り込んだニックだったがメイの所在はセントジョーも知らず、殺されそうになるもワッツの助けもあって麻薬王を倒し難を逃れた。

ちなみにニューオーリンズに向かう列車のシーンはリサ監督が影響を受けた『千と千尋の神隠し』のオマージュだそうです。

そしてニックは麻薬王のアジトに警察官がいたことに気づく、その警察官はブースという名でギャングに肩入れをする汚職警官だ。

ニックはメイがセントジョーの影響で麻薬漬けにされていたこと、そのメイの手がかりを知るのはブースしかいないことを明確にし行動に出る。

任務のことは。。。もうこの時点でニックの頭の中はメイを探すことが一番にしか映らなかったが(笑)

 

黒幕

大地主であるシルバン一家の大黒柱のウォルターは愛人であったエルサとの間に隠し子がいた。

ウォルターの死後、息子のセバスチャンは遺産の相続が父の愛人の息子と分割されることを危惧し愛人のエルサとその息子の殺害を企てていた。

セバスチャンはブースを雇い計画を進め、ブースはセントジョーから麻薬を奪って逃げたメイの弱みを逆手に取りメイを利用していた。

エルサはウォルターとの記憶をニックの店〝バニスター&アソシエイツ〟にメモリーを残していたため、そのメモリーカードを奪うためにメイはニックに近づいていたのだった。

ニックはブースを追い詰め、記憶潜入装置へかけることに成功する、そこでニックが見たものとは。。。

結末

ブースの記憶はニックにとって悲しい現実でした。

ブースからの命令でメモリーカードを盗むためにニックへ接近していたメイは、ニックと真剣に恋仲になりました。

その後メイはメモリーカードを盗みだしたがそこで事は終わらなかった。

メイはニックの事務所へ助けを求めに行きますがブースに捕まってしまい連れ去られてしまいます。

連れ去られていく時にメイはニックの事務所の前にイヤリングをわざと落としていきます、ニックに助けを求めていたのでした。

メイはエルサの子供を守るために海上にあるメイとニックが知る秘密の場所に子供を預けます、ブースはメイに子供の場所を聞き出すために詰め寄りますがメイは口を割りません、メイはニックが記憶潜入装置で後にブースの記憶を辿ることを予測しブースの記憶にメッセージを残し投身自殺をしてしまうのでした。

メイのメッセージはエルサの子供の居場所とニックへの愛と別れを伝えるものでした。

絶望し怒りを表すニックは装置にかけたブースに彼にとっての最悪の記憶(大やけど)を見せブースの脳をバーンさせてしまう。

ニックのおこなった行為は重罪になるのだが、セバスチャンの殺人計画を暴いたことで罪は免れたようだ。

ニックの感情や行動は多くの人が共感できるもので、この感情をどうコントロールするかでその人の物語が良い方向にも悪い方向にも作られていくのだろう。

ニックのことを仕事のパートナーとして心配してきたワッツだったがすべてが区切りがつきニックへの愛情を伝える、だがニックはメイとの記憶に生きる道を選ぶ、そう時代は余命を記憶の中で刻み生きていく事を選択できるように変わっていたのだった。

年老いたワッツが娘と一緒に記憶潜入装置の中で横たわり眠りながら年老いていくニックのケア?をしている、ワッツの娘が「ママはこの人がいなくて淋しいんじゃないの?」と聞きますが、ワッツは「これは彼の選んだ道なのよ 」 と答える。。。

ワッツと共に暮らすのか、それとも自分の記憶に依存しながら過ごすのか、ニックにとっての大きな人生のターニングポイントの一つは確実にこのシーンにあった。

しかし残りの寿命を記憶のループで全うすることを選んだニック、だが決してハッピーエンドではないこの物語も個人の尊重を理解したうえでは、ニック自身が誰にも迷惑をかけずに選んだ道であることを考えるとこれもありなのではないかと思う。

ただ誰にも迷惑をかけないということの裏には、亡き人であるメイがニックのこれを望んだかどうかもわからないということもある。

ニックのように過去にすがり自分のために生きるか愛する人のために前を向いて生きるのか、これからこんな究極の選択をする日がそう遠くない未来におとずれるのかも知れない。

 

以上、

今回もお読みいただきありがとうございました。

それではまた!!

GB

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