ゲイ や ゲイバー、ドラァグクィーンというワードが出てくると、ジェンダー問題を大々的に取り上げた作品なのかな？とか思ってしまいがちですが、この作品はそれだけではなかった。。。良い意味で期待を裏切ってきました。
とても人間愛が溢れ出る素晴らしい感動作品でした。
この映画こんな方におすすめ！ ～鑑賞のススメ～
- 人からの愛を感じたことがないと思い込んでいる方
- 差別や偏見などで苦しんでいる方
- ジェンダー問題に関心ある方
- ミュージカルが好きな方
- 離れて暮らす子供がいる方
作品あらすじ
テキサスの田舎町に住む主婦メイベリンは、長い間疎遠だった息子リッキーの訃報を受け、息子の幼かった日々を思い出し悲しみに打ちひしがれる。。。
彼女は息子の葬儀に出席のため彼の暮らしていたサンフランシスコへ向かう。
そこで彼女は、リッキーのパートナーであるネイサンから、息子がドラァグクイーンでゲイバーを経営していたことを知らされる。
リッキーは遺言もなく亡くなってしまったため、バーの経営権が母親であるメイベリンにあり、そのバーは破綻寸前の危機にあることが発覚する。
突然の展開に困惑するメイベリンは、息子が遺したゲイバーを再建するために立ち上がる。
レビュー・考察
メイベリンは疎遠になってしまっていた息子の死を訃報で知り、さらに息子はドラァグクイーンでゲイだった事実もそこで初めて知るといういくら息子を愛していたとはいえ、かなりショッキングな状態に陥るのですがショックよりも息子への愛が勝ったのでしょう、すごいと思ったのは彼女はその状況から逃げずにその事実と向き合い、息子がいた環境やそこにいた仲間達(ゲイ達)すべてに愛を与え続け、なんとかバーを存続させようと案を練りドラァグクイーン達に経営者としてアドバイスを与え続けます。
こうしてどんどんメイベリンは周囲の仲間の信頼を受け、一度は区切りをつけテキサスへ帰るものの、家に帰ってもネイサンから渡されたドラァグクイーン姿の息子の映像を観ながら感傷に浸っています。
すると突然夫がTVのスイッチを切ってしまいます、夫との意見の食い違いから自分の居場所は息子が残したあのゲイバーであることに気づきサンフランシスコへ戻ります。
この時の夫との意見の食い違いは『疎遠になっていてもいつも息子を愛していた』メイベリンに対し、
夫は息子が死してもなお『勝手に出ていったのは息子だ、放っておけ』というスタンスです。
何か嫌な役の夫の存在感になってしまっていますが、この夫の気持ちは少し私はわかるような気がします、
この夫は決して息子リッキーのことを嫌いなんかではないと思います、夫が「会いたいのはわかるが…」とメイベリンを宥めた一言は夫が父親の気持ちとして含みを持たせる言葉であったと、いち父親である私の個人的考察です。
出て行った息子に対していろいろ苦労した分、引けない気持ちもあり葬儀には行けなかったのでしょう。。。
父親も息子の事はどんな形であれ絶対に心配なはずですからね。。。
そして怒涛の感動のフィナーレへ
ステージで亡き息子リッキーと歌うメイベリンの奇跡のステージです、
曲はリッキーが生前ステージで歌っていたボニータイラーの名曲
〝Total Eclipse Of The Heart 愛のかげり〟です。
ボニー・タイラーが1983年に大ヒットさせ、英米をはじめ各国のシングル・チャートで首位を独占した名曲
そしてステージが進むと同時に過去の若いメイベリンと幼いリッキーの回想シーンが出てきて2人の過去が曲とこの無言の映像で一気に伏線回収されていきます。
メイベリンがステージで歌ったこの歌〝Total Eclipse Of The Heart〟はなんと、メイベリンが昔、幼いリッキーへ歌い聞かせていた歌でもあったのです。
ここで涙腺崩壊しました。。。(笑)
まとめ
正直言いますとドラァグクィーンのショーに関して最初はマジでキモいなと思っていましたが、彼らが努力していく姿を見てだんだん感情が面白いに変化し、最後は感動へと変わっていきました。
映画 ステージ・マザー 本当に感動しました。
今回の鑑賞劇場
静岡東宝会館
〒420-0035 静岡県静岡市葵区七間町１２
周辺情報
劇場の道を挟んだ右側に『魚丼』(うおどん)というテイクアウト専門の海鮮丼屋さんがあります。
映画を観終わった後『ボリューム丼 舎利大盛り』をテイクアウトしました。
この魚丼さん普通にメチャ美味いです、毎回映画鑑賞の帰りに利用してもいいくらい！
静岡東宝会館へ映画を観に行った際には立ち寄ってみてはいかがでしょうか、メニューの種類がめちゃくちゃ多くて迷ってしまうので事前に確認しておくといいかもしれませんね。
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